「あなたが輝く地域活動の見つけ方 活動団体リモートインタビュー」第5弾をお届けします♪
今回は、とつか区民活動センター登録団体の『東戸塚みんなの居場所「お茶の間♡楽交」』代表の山田さんに、とつか区民活動センターのスタッフがボランティアを考えている方の気持ちになってインタビューさせていただきました。
Q.山田さん、今日はよろしくお願いします。
「お茶の間♡楽交」の皆さんはどのような地域活動やボランティア活動をされていますか?
A.異世代交流の場として、住んでいる地域を限らずいろいろな人が気軽に立ち寄って、新しいつながりができるきっかけになるよう、工夫しています。
具体的には、
①毎日のお店番(看板娘・マスターと呼んでいます)。お掃除・整理整頓など室内を整えたり、来場者とコミュニケーション(早い話がおしゃべり)をとって、「誰でもウェルカム!」の雰囲気づくりをしています。あ!レジも打ちます。私もここで初めて経験したのですが、なかなか面白い。時間がかかったり、間違えたりもしますが、そこは来場者の暖かい目と、その場にいる人が寄ってたかって何とかしてくれる安心感で、楽しくできています。すべての作業はわかりやすいマニュアルがあるので、それとにらめっこしながらゆっくりやれば大丈夫。「てきばき上手に」ではなく、「ゆっくりみんなで何とかする」雰囲気が「お茶の間楽交」の良さだと思ってください。
②自分が得意なことを披露する「講座・イベント」を企画。すでに他で講師の経験がある人だけでなく、「こんなことをみんなにも楽しんでもらいたいんだけど」という方も大歓迎。これまでにたくさんの「教えっこ」が成立しました。申込みは毎回単発で、参加費も高くないため、お試し参加をしながら、新しい経験と新しい知り合いが増えているようです。
③小箱ショップを使って布小物やアクセサリーなど、自分の手作り品を出品。「作ること」が大好きでたくさん作品はあるけれど、自分で使い切れるものではなく、誰かれなくあげれば良いというものでもないし…そんな人が、ネットで販売するほど手広くはなく、自分の知り合いよりは少し広い範囲の地域で、「これいいよねえ、素敵よねえ、ていねいに作ってあるよねえ」と価値を認めて買ってくれる人がいる…というのは、とてもうれしいものだそうです。作品を通して、新しい出会いもたくさん広がっています。
④口コミで知り合いに紹介したり、予定表やパンフレットを「これ置いてね」「みんなに配ってね」という広報活動も大事。「〇〇さんから聞いて」「チラシを渡されて」と来場する方もたくさんいます。また、たまたま居合わせて、来場者にあれこれ説明したり、話しかけたりする姿もあちこちに…。
要するに、「みんなで楽しく盛り上げましょう!」がすべて活動になるというわけです。
Q.団体が立ち上がった経緯や活動の目的などを教えてください。
A.東戸塚地域では、年代別や趣味の集まりやイベントは結構あるのです。ただ、その枠を超えて異世代が交じり合う場がなく、あちこちで「いつでも誰でも気軽に立ち寄って、いろんな出会いが楽しめる」そんな場所が欲しいねえとずっと話されていました。「誰か場所を貸してくれませんか…」と言いふらし続ける中、2014年に今の場所のお話をいただき、「これを逃してなるものか!」と思い切って始めました。立ち上げのメンバーは6人ですが、その周辺には「待っていたよ」「手伝えることがあったら何でも言ってね」等々の、たくさんの応援団の力があったからできたことだと、今でも頼もしく思っています。新しい人・もの・ことに出会って、そこからつながりが広がり、街中が「みんなの居場所」になることを期待して、毎日わいわい活動しています。
Q.入会金や年会費、その他の活動費用などはありますか?
A.講座に参加したり、作品などを購入したり、お茶を飲んだりするのはどなたでも自由です。先に書いた「一緒に盛り上げよう!活動」に参加の場合は、年会費300円で登録会員になります。会員には、いろんなお知らせなどをメルマガで配信したり、たま~に会員価格で参加や購入ができる場合もあります。
Q.活動日や活動場所について教えてください
A.平日の10時から17時まで。東戸塚駅東口から徒歩5分ぐらいの品濃町514-6ボヌール東戸塚203号室で活動しています。土日にイベントや講座をすることもあります。
Q.「お茶の間♡楽交」は、今、何人で運営していますか?そのうち主な活動メンバー、ボランティアは何人ですか?
A.登録している会員は10月現在で74人。うちお店番登録は37人。全体を調整する運営委員は5名です。
Q. 団体の皆さんはどんな雰囲気で活動されていますか?
A.年齢(子育て中~80代)も性格も趣味も興味もほんとに多種多様な人たちです。共通しているのは、自分の知らないこと・やったことがないこと・違う考えや感じ方などを「面白い!」と感じて、「どれどれ、見せて見せて、へえーそうなんだ! すごいねえ」とわくわくすることでしょうか。私自身、何年経っても、日々新しい出会いに刺激されています。
Q.活動を始められたきっかけや活動への思いなど、宜しければ教えていただけますか?
A.設立後に加わった運営委員3人に聞いてみました。
Nさん:運営委員へのお誘いを受けて、関わっている人がとても魅力的なので、一緒に活動したいと思いました。自分がお茶の間の人、場に癒されているので、周りの人にも伝えたいと思っています。
Hさん:小箱の出店者として利用させてもらっていて、時々イベントのお手伝いなどをしているうちに気づいたら運営委員になっていました。個人としても出店者としてもなくてはならない場所なので、少しでも役に立てたらという思いで活動しています。
Yさん:『こんな場所があるよ!講座やってみない?』現在の運営メンバーのお一人からのお声かけをきっかけに活動をスタートしました。今では、講座開催だけではなく、ちょっと人と話したいとき、ちょっと休憩したいとき、子どもが一緒でも気軽に立ち寄れるこのお茶の間楽交の虜になっています。
Q.今までの活動の中で、やりがいや嬉しかったエピソードなどあれば教えてください。
A.引き続き3人登場。
Nさん:「お茶の間があって、良かった」「地域にお友達ができた」「お茶の間に来るとホッとできる」という声を聞くことが嬉しいです。特にコロナ禍で、多くの人が「何を大切にしたいか・自分の生活に何が必要か」を考えた時に、自分も含め「お茶の間がなくなっては困る、お茶の間があって本当に良かった」とあらためて思えたことです。
Hさん:たくさんの方にいろんなことを教えて頂けるので大変勉強になります。新たな出会いがたくさんあり人脈が広がったことと、感謝されることが増えたことです。
Yさん:お茶の間楽交を利用していく中で、親子で知り合いが出来たことです。子どもの赤ちゃん期から、お茶の間楽交の心地好さや活動メンバーの温かさに触れ、実家のように足を運んでいます。そして、いつも親子で癒されています。そうしていくと、街中でも『こんにちは!』『あれ?お子さん大きくなったね~』『今日は寒いね~』など、名前までは知らなくても挨拶をしたり、会話を交わしたり・・。孤独に感じる子育て期も、本当にたくさんの方の目と手と優しさに包まれて過ごすことが出来ています。
Q.新型コロナウイルス感染症拡大防止のための自粛期間中は団体の皆さんはどのように過ごされていましたか?
A.2月頃から3密にならない・換気と消毒など実施していましたが、緊急事態宣言が出ることがわかってからは、「さあ、どうしよう?」と運営委員で話し合いました。閉じることも選択肢にはありましたが、こういう時こそ「みんなの居場所」として何とか継続したいと考え、開所時間を11:00~15:00に短縮した上で、「室内での飲食・講座等は中止」「食販や小箱の販売と各種手続きのみ」「滞在人数を8人に制限」などの対策を立てました。話し合った経過や、対策は会員に逐一メールで知らせ、「うつさない・うつらない対策をして来場してください。みなさんの協力が継続のよりどころです」と呼びかけ、入口にも掲示しました。3月から5月までこういう状況になると、当然収入が減り、家賃などの経費が払えなくなるかもしれません。それも知らせて寄付も呼びかけました。
Q.自粛期間中、日頃の利用者の方たちの反応はいかがでしたか?
A.「こんな時に開いていいのか!」という意見が来ることも覚悟していましたが、全くそういう話はなく、「開いていてよかった」「ここに来られてホッとする」「こんな時に頑張ってくれてありがとう」という感想がたくさん寄せられました。
開店時間4時間の間に、散歩や買い物の途中に立ち寄って、手作りマスク(小箱出店者の本領発揮!連日夜なべして制作にあたったそうです)・地場野菜・手作りお菓子などを買ったり、ちょっと立ち話をしていく人が、毎日10人以上。不安そうにのぞいて入ってきた人が、わずか5分・10分後には何だかちょっと肩の力が抜けてホッとしたようすで帰って行かれるように感じました。「居場所」というのは、単なるお楽しみの場所ではなく、日常の暮らしの「よりどころ」なんだと気づいた貴重な経験でした。
会員からは、「ここがなくなったら困るから、少しでも家賃の足しに」と寄付金が、「バザーで売れば足しになるよね」とたくさんの品物が寄せられ、「小箱に出店して協力するね」「なんか手伝うことはない」「バザー品はこうやって展示したら」と「手出し・口出し・金も出す」お茶の間の運営の精神が全開となりました。設立以来やってきたことが間違っていなかったとしみじみありがたく思う今日この頃です。
Q.自粛期間後の「お茶の間♡楽交」の運営について、活動メンバーで話し合いましたか?メンバーの意識は変わりましたか?
A.緊急事態宣言が解除になることがわかってからは、どういう形に戻すのか運営委員会で話し合いました。不安なことや疑問点も出し合いながら、講座の内容・レイアウト・滞在人数・換気の方法等いろいろ対策を検討し、会員からの意見も取り入れて、現在に至っています。コロナ禍は大変な災難ですが、危機にあたって「私たちのお茶の間楽交」がどんなに大切なものだったか改めて実感でき、だから「みんなで力を出し合って続けていこうね」とそれぞれが、実際に行動に移していることは大きな成果だと思っています。その信頼関係をもとに「どんなに注意していても感染することはある。その時は非難したり排除するのではなく、具合はどう?何か手伝うことはない?と助け合っていきましょう」と声を掛け合ってもいます。
Q.今後はどのように皆さんで運営しようと思っていらっしゃいますか?
A.運営委員の中での一番の若手の意気込みをご紹介しましょう。
「コロナ禍で、よりメンバー皆さん、そして私自身のお茶の間楽交に対する想いの強さを感じました。どんなに便利な社会となっても、人の繋がりの力は偉大で、人の心を元気にすることが出来るのはやっぱり『人』なのだと感じます。これからも、私たちに出来ることを私たちらしく、心地よい空間と感覚を大切に、運営に取り組んでいきたいと思います。」
Q.「お茶の間♡楽交」での活動の魅力について教えてください。
A.ここは、温かい人の気持ち、みんなの持ち寄る多岐にわたる情報がいっぱいの場所です。誰もが主体的に活動出来ることを大切に、仲間はずれにすることなく、誰でも!ウェルカム!の空間作りは本当にお茶の間楽交の得意とすることです。みんなで運営しているという意識と、自分も携わっている大切な存在なのだとの関係作りによって、活動メンバーの意識も高まります。自身の暮らす地域が世代や性別関係なく、誰もが心地好く暮らせる地域になっていくこと、心の居場所作りに、是非一緒に取り組んでいきましょう。(メンバー談)
Q.今、ボランティアを募集されていますか?
A.「体験」ということでしたら、いつでもご相談に応じます。
Q.どんな種類のボランティアがありますか?
A.お店番をご一緒に。来場者とのやりとりもなかなか楽しいですよ。面白いと思ったら、ぜひそのまま会員になって一緒に活動しましょう。(無理強いはしませんのでご安心を)
Q.ボランティアは学生も参加できますか?
A.これまで、小学生や中学生の夏休みの体験学習や高校生のレポート作成のための体験参加もありました。平日の10:00~17:00の時間帯に合う方ならどなたでも大歓迎です。
Q.皆さんの活動はどんな方におすめしたいボランティアですか?
A.年齢問わず、新しい「人・もの・こと」との出会いに興味のある方におすすめです。あなたもいかがですか?
Q.最後に、「お茶の間♡楽交」の活動に興味がある方、同じ分野のボランティアに興味がある方へ一言お願いします!
A.「百聞は一見に如かず」ぜひ一度遊びに来て下さい。お茶の間の雰囲気を感じて、おしゃべりして、何をしたいか何ができるか、一緒に考えませんか?お散歩の途中にでもふらりと立ち寄って頂ければと思います。
東戸塚みんなの居場所「お茶の間♡楽交」の活動紹介動画
山田さん、リモートインタビューにご協力ありがとうございました。これから何かボランティアを始めたいと思っている方にも参考になったと思います。
このインタビュー記事をご覧になって、「お茶の間♡楽交」の皆さんにもっと質問してみたい方、見学ご希望の方は、次の連絡先までご連絡いただきますようお願いいたします。
〇東戸塚みんなの居場所「お茶の間♡楽交」
080-6766-5241(平日10:00~17:00)
ochanomagakko@yahoo.co.jp http://blog.livedoor.jp/ochanoma203/
〇とつか区民活動センター 電話:045-825-6773 FAX:045-825-6774
HPのお問い合わせフォームからのご連絡も賜っております。
【対応時間】 火曜から金曜:9時〜21時
土曜、日曜、祝日(月曜日以外):9時〜17時
とつか区民活動センターでは、戸塚区を中心に活動されている団体さんをインタビュー形式でホームページやfacebookでご紹介していきたいと思っています。インタビューご希望の団体はとつか区民活動センターまでお気軽にお問い合わせください。その他、ボランティア活動に関するご相談なども承っております。ご連絡お待ちしています。